妻中便り

東大で模擬国連を学ぶ-東京大学主催 第8回模擬国連ワークショップにチャレンジ

東京大学教養学部主催「第8回模擬国連ワークショップ」(東京大学駒場キャンパスにて)で、社会人、大学生、企業の方と肩を並べて、本校生徒がチャレンジしました。

本校は、スクールミッション「地球市民として、Society5.0における持続的なより良い社会の創造と自らの幸せを紡ぐことのできる人材の育成を目指す」ために模擬国連にも力を入れています。直近では、昨年12月に、立命館宇治中学校・高等学校主催の模擬国連大会(立命館大学びわこ・くさつキャンパスにて)に遠征参加、さらに12月末に、大妻中高主催の大妻模擬国連にもチャレンジしています。

この東京大学第8回模擬国連ワークショップにチャレンジした生徒の振り返りです。

みなさん、こんにちは。高校2年生のK.K.です。2月22日に東京大学の駒場キャンパスで開かれた「第8回模擬国連ワークショップ」のリフレクションを共有させていただきます。

まず、簡単に参加経緯についてお話したいと思います。私自身AJEMUN(8月初旬に全国の高校生が一堂に会する模擬国連)やもぎこみゅ!(非帰国生に模擬国連の魅力を伝える学生団体)のフロント(運営メンバー)として、受賞者の決定やレビューを求められるた時、どうしても同級生(時には上級生)の大使に優劣をつけるのは気が引けて、会議ごとに評価観点も異なるので、いつも頭を悩ませていました。

同時に、大使としての会議参加経験が乏しく、本当にフロントとして、彼らの隠れた努力を汲み取れているのか不安も抱えていました。そんな私に、同じクラスの仲間が今回のワークショップの存在を紹介してくれたことがきっかけで、迷いなく参加することを決めました。

当日は、いざ東京大学の荘厳たる門構えを目の当たりにすると、3日後には大学受験会場になることも相まって、体に緊張が走るのが分かりました。そんな私とは裏腹に緊張のきの字もない仲間たちと会場の17号館に向かい、大学教授の間に高校生が紛れるという不思議な状況下でワークショップが始まりました。

ワークショップでは、会場である17号館の駒場アクティブラーニングスタジオで主にご指導されている東京大学大学院総合文化研究科特任講師の先生に加え、外務省科学技術協力担当大使で元国際労働機関(ILO)理事会議長の方のレクチャーがありました。この方は、ILO理事会議長として、強制労働条約等に違反している疑いがあったカタールを訪問し、理事会に提出する報告書を取りまとめられたことでも広く知られている方です。

このワークショップでは、担当の先生が、同じ女性として尊敬する点が多くありましたが、中でも一番印象に残ったのは「誰もがグローバルリーダーになる必要はない」というお言葉です。よく大学のパンフレットで「世界に通用するリーダーシップを」などというキャッチフレーズを目にしますが、確かにみんなが先天的にリーダーシップを持っているわけではありません。そしてリーダーシップを発揮している人のまわりには、必ずと言っていいほど「サポーター」がいることも忘れてはならない事実だと考えました。これは模擬国連における大使の評価でも非常に重要な観点だと感じます。

模擬国連は、基本的にペアで参加しますが、多くの場合内政と外政に分かれて行動します。外政は、自国が提案する政策に賛同してくれる国がいないか、能動的に他の大使と議論を進める必要がある分、内政よりはるかに目立つのは致し方ないことなのかもしれません。しかしながら、どれだけ外政がコミュニケーションを取りながら味方を増やすことに尽力していても、内政が文言などをまとめていないと、議論した内容は机上の空論で終わってしまいます。内政と外政の相乗効果のおかげでコンセンサスを取れる会議が成り立っているとすると、今まで盲点であった「ペア同士の連携が取れていて、独りよがりな行動を取っていない」という評価観点が加わるのだろうと思いますし、私もフロントとして留意していきます。

今回このワークショップに参加するにあたって協力していただいた皆様、東大の先生方に改めて感謝申し上げます。

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