妻中便り

難民を知ろう – 世界難民の日 World Refugee Day に向けたFPT の取り組み

今日、6月20日は、ユネスコの国際デーの1つ「世界難民の日 – World Refugee Day 」。難民の保護と支援に対する世界的な関心を高め、UNHCRなど国連機関やNGOによる難民支援活動により一層の理解を深める日です。

本校には、生徒が世界の課題について自主的に様々なプロジェクトを進めていくフロンティア・プロジェクト・チームという取り組みがあります。 そのフロンティア・プロジェクト・チームのうち、「共生社会チーム」が、世界難民の日に向けた取り組みとして、「難民を知るワークショップ」を企画、実施しました。

日本では難民認定率が他国と比べて圧倒的に低く、1%も満たしません。そのため難民の存在を特別な機会がない限り知る機会がないというのが現状です。そこで難民について一人でも多くの人に知ってもらいたい!という思いから、難民を知るための授業を難民支援協会の赤坂むつみさんを講師の方としてお招きし、グループ・ディスカッションを交えながら理解を深める取り組みを6月18日に行い、多くの生徒が参加しました。

この実践に取り組んだ生徒のフィードバックを紹介します。

今回の取り組みで新たな知識が沢山得られました。とくに難民の方を直接支援していらっしゃる赤坂さんだからこそ分かる日本にいる難民の方の現状というのが全くその情報に出会ったことがなかったので大きな衝撃でした。日本で難民認定を受けることがどれほど困難で狭き門なのかは知っていましたが、それを乗り越えてもなお不安定な法的資格や収容や送還の恐れ、根強い差別や言語の壁など、生活を新たな土地でもう一度立て直そうと困難の末、日本にたどり着いたのにも関わらず苦しい生活を強いられていると知りとても心が痛みました。日本は治安も良く、教育環境も整っているうえ先進国です。もっと積極的に難民の受け入れと暮らしの保証を行うべきだと思っています。ですがそれを妨げるものとしてやはり理解不足というのが挙げられるのではないかと再認識させられました。

今回のワークショップで 「私たちにできること」 というディスカッションを行いました。そのフィードバックで赤阪さんから学んだことを最後に紹介します。大切なのは「なぜ?を問い続ける」こと。難民の問題は政治的要素を含むので解決に向けて動くことはそう簡単なことではありませんが、今から探求心をもって問題を分析する力をつけていきたいです。そしてもう一つ、「身近な人を変える」ことです。世界を変えていきたいのにまずは身近な人を変えられなくてはどうにもなりません。この授業で感じたこと、知ったことを伝えることで私の身近な人を変えたいと思います。そしてこれからも地道で当たり前のことですが「困っている人に手を差し伸べる」こと。これらを胸にこれから新たな企画の立案など積極的に社会貢献していきたいです。

この取り組みに参加したことで、難民である1人1人に国を逃れなければならない事情があること、そしてその殆ど全員が命の危機を感じて逃げていることを知りました。私は講師の方が話してくださったとても現実的な話を聞き、驚いたと同時に平和な国で暮らす私はそんなに辛い事が現実で起こっているということを信じることが出来ませんでした。 私たちにできる事をグループで話し合っているときに、「やっぱり難民の方への偏見を無くすことが大事」と先輩の話を聞き、まずは難民の方々と関わリお互いを知ることが大事だと思いました。また、今回難民の方々に対してできる事を話し合ったことで、難民の方でも誰でも、助け合うことが大事だと思いました。

難民問題に関して自分の知識不足を実感し、もっと自分から海外の情報に触れていく必要があると思いました。また赤阪さんのお話を通して、日本は難民問題をはじめとするあらゆる国際問題について知識がなさすぎるということに気づかされました。日本ではそういった国際問題をメディアで報道することが少なく、私たち学生のように学ぶ機会がない人たちは、今世界でどれだけ苦しい思いをして生きている人がいるのかということを知りません。より多くの人に国際問題を身近に感じてもらためにも、今回の講演会などで学んだ内容をアウトプットしていくことが、私たちにできることなのではないかと思いました。今後は、国際的なボランティアに積極的に参加をしたり、将来、海外の方とさらに交流できるように、語学力をもっとアップさせたいと思います。

 

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