妻中便り

From Australia – Study at St. Andrew’s CC #6

In the afternoon yesterday, students joined an Indigenous craft class by Mrs. Stephen, who has her root in the native Australian, the Aborigine.  It was some kind of art, painting dots and lines on paper or our own bodies.  Students hesitated to paint at first, but slowly they were getting bold enough to paint on each other.  They had another interesting experience.  Today, the weather is getting better and better, and there was Lunch on the Lawn event held on the lawn in the campus.  Many parents and familiies came here, atet lunch together, and spent a nice time here.  After that students joined the Japanese class by Mrs. Burgess, a Japanese teacher and one of the coordinator of this program.

 

本日のRedlynch valleyは朝のうちは曇り空で寒々とした気候でしたが、

昼が近づくにつれて徐々に天候は回復しました。

今日のLunchtimeにはLunch on the Lawnというイベントが催されました。

保護者や家族たちを構内に招いて、

芝生の上でピクニック風にランチを食べましょう、というイベントですが、

このイベントは晴天でなければ台無しになってしまいます

(それでもundercover areaと呼ばれる屋根下の空間でイベントは実施されますが)。

 

昨日の午後の授業から。

Indigenous craftという授業に生徒たちは参加しました。

これは先住民族アボリジニの方々の伝統に則った装飾で、

紙はもちろん木や葉っぱや自分たちの体に模様を描くためのものです。

先住民族に関する説明はここでは特になく、技術的な説明から授業は始まります。

こうした場面で試されるのは英語の力ではなく、生徒の教養力です。

そもそもアボリジニって知ってましたか?

 

 

進め方はとにかくシンプル。

絵の具を大小の棒に取って、それで点や線を描きます。

 

 

生徒たちは最初は躊躇しながら手の形の紙に模様を描いていましたが、

徐々に大胆になり、自分の腕や顔にも模様を描き始めました。

他の生徒の顔にペイントしてあげる親切?な生徒もいたり、

生徒たちは思い思いの描き方をしていました。

 

 

美術においてそもそも形式がどれほど重要なのかはわかりませんが、

とりわけこのオーストラリア先住民族の美術様式においては、

重要なのは発想でありそこに込められる物語です。

how?は「そこにあるものを使う」ということから生じており、あまり重要ではありません。

かと言って生徒が何かしらの物語をそこに込めて描いていたわけではないと思いますが、

まずは自由な発想がスタートポイントなんです。

その点は皆クリアしていたようです。

 

 

さて、今日のLunch on the Lawnです。

 

快晴の中、芝生の上にレジャーシートを広げてくつろぐ家族もいれば、

体育館の中でシートを広げているグループもいました。

体育館では「SACC版のど自慢大会」のような催しが開かれていて、

エントリーした生徒たちがプロ顔負けの美声を響かせていました。

 

 

家族が来ない生徒たちは体育館のスタンドからその様子を眺めています。

 

 

ランチの後の授業は大妻中野生全員参加の日本語の授業です。

担当は今回の我々のプログラムをバックアップして下さっている日本語教師、Mrs. Burgessです。

 

妻中生数人のグループにSACC日本語履修生が混ざり、

まずはお互いに英語と日本語で自己紹介します。

お互いに両方の言語を使って、ですが、

当然ながら妻中生は英語を使うのに苦労し、SACC生は日本語を使うのに苦労するので、

そこをお互いにフォローし合いながら進めます。

自分が学んでいる言語を相対化して捉えるのには格好のアクティビティです。

 

 

それから、妻中生は英語で、SACC生は日本語で、

それぞれの国の環境問題や社会問題を紹介し合うプレゼンテーションのための準備に取り組みます。

言葉以前に自国における問題意識が試されるので、

準備段階で議論がかなり白熱し、それを発表言語に置き換えるのにさらに一悶着あり、

結局発表は次回に持ち越しとなりましたが、

これもまた生徒にとっては素晴らしい時間になりました。

 

 

他国に身を置く今こそが、自国について考える最高のタイミングです。

ここでもキーワードは「相対化」。

"Why can't you buy things wearing school uniform?"

(どうして制服を着て買い物をしちゃいけないの?)

話があちこちに飛んだ結果、SACC生から妻中の校則についてこんな質問も出て来ました。

 

日本語と英語、日本とオーストラリア、妻中とSACCがそれぞれ鏡のように機能して、

様々な示唆を与えてくれます。

このように実り多い時間を生徒たちは過ごしました。

 

そしてみんなが待ちに待った週末です。

Have a nice weekend!!

生徒も教員も、みんなが幸せそうな顔で過ごすRedlynchの放課後でした。

 

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