妻中便り

高2歴史研究旅行見聞録⑨

心理学者アルフレッド・アドラーが著書の中で述べていること。
「私にとっては嫌な雨だが、この雨を待っていた人もいるんだな。農業関係の
人で、この雨を待っていた人もいるんだなあ。」
このような考え方を、「楽観主義」というのだそうです。
楽しく観る、楽しさを観る、と書いて楽観。

「せっかくの旅行最終日なのに、雨で嫌だなあ」
こんな風に思うのは当然です。
でも、少しだけ考え方の切り口を変えて
「雨の京都をエンジョイできる!」
なんて考えることが出来たら、それは素敵な楽観主義ですよね。

傘のうちから眺める京都を堪能するつもりで、大粒の雨に傘の花を開きながら
ホテルを後にした妻中生たち。
目的地をめぐるうち、徐々に雨粒が細かくなり、空が明るくなり、夜半からの
雨で潤った京都の景観が、昨日とは違った味わいを見せ始めました。
伏見稲荷大社を訪れた生徒たちは、薄霧が千本鳥居にたちこめる、なんとも
言えず神秘的な情景や、山の上から見下ろす、天の恵みがたっぷりとしみわたった
京都の街並みを目に焼きつけることが出来たはず。
最後の京都ランチをグループごとに堪能したら、雨雲を追うように、東京へと
帰ります。
旅疲れの身体に、ムッと暑苦しい太陽ではちょっぴり辛いですものね。
今現在の都はひんやりとした潤いに満ちていることでしょう。

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