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St Andrews Seminar No.11

セント・アンドリュース・セミナー  11日目

8月3日(日)

 快晴。今日も最高気温25度の気持ちのいい日。ケアンズ滞在も11日目を迎えましたが、1度も曇りや雨の日もなく素晴らしい天気に恵まれました。でも、今日の青空はこころなしか天気の変わり目を予感させます。少しずつ山際に雲が顔を出し、その動きが早くなってきたような気がします。この研修の終わりが近づいてきたことがそう感じさせるのかもしれません。天気の微妙な変わり目に物事の変化、気持ちの変化を重ねて感じる感覚。とても日本的な感覚なのでしょうね。そろそろ日本が懐かしくなってきたのかも知れません。

 今日はホストファミリーと過ごす最後の日曜日。皆さん、思い思いにケアンズでの生活を満喫したと思います。昨日の晩に訪問したホストファミリーの家庭では、広大な敷地の中にある家で、馬をペットとして2頭飼っています。ステイしている生徒もその馬の世話をしているとのこと。東京では考えられない環境ですね。とても貴重な体験だと思います。夜には広大な庭に寝転がって、信じられないぐらいきれいな星空を見るのも素晴らしい体験だったようです。今日の日曜は、家族で買い物にでたりして、くつろいで家で過ごすとのこと。満喫してください。

その家庭のホストママは以前は病院で看護師として働いていて、今は週に3回、高齢者のケアの施設で働いているそうです。「高齢者の介護は大変に重要な仕事で、この仕事を私はとても誇りにおもっている。ジョブ・サティスファクション。仕事はそのやりがいと満足感が大切なのよ。日本では家庭での介護が中心で、社会全体で高齢者のケアをするという感覚はあまりないと聞いているけど、どうなのですか。」と語ってくれました。

「日本でも介護は大変に重要な仕事。家庭での介護が中心ということは確かに相対的にはそうですが、介護施設を充実させていくことは社会全体の課題になっています。ただ、経済的な視点から、その費用を誰がどう負担していくか。難しい問題になっています。」という答えをしました。「社会的に成功した人や企業が寄付をすることが、オーストラリアやアメリカでは一般的だが、そうしたことが日本でもこれから必要になるのでしょうね」とホストママはおっしゃっていました。まさにその通りだと思います。

 ホストファミリーの方々は、皆さん、大変にしっかりした考えを持っている方ばかりだと改めて思いました。こうしたテーマに関しても、さまざまな国の人々をしっかり話し合うことができ、そこから自分の将来を考えていくことができるように、本校の生徒たちにもなってほしいと思います。もちろん、そのための具体的な一歩として、こうした学校の海外研修があるのですから。

 さて、テレビや新聞などでは、いよいよオリンピック気分が盛り上がっています。The world is coming to China. 「世界が中国にやってくる。」オーストラリアの選手の話題もさることながら、中国の歴史、現在の様子、いかにこのオリンピックに力をいれて取り組んできたかなども詳しく紹介されています。オーストラリアに来て、世界が中国をどう捉えてきて、さらにこれからどう捉えていこうとしているのか、よく見えてきました。日本と中国という2国間での視点だけでなく、第三者をおいて、相手を見ることというのはとても大切なことなんですね。この研修プログラムが終わった後も、こんな見方ができるようになってくれれば思います。

                            引率 水澤 孝順

今日は昨日のグリーン島の様子を紹介します。みんな元気です。

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