グローバル
第9回アフリカ開発会議 TICAD – Model African Union にチャレンジ!
第9回アフリカ開発会議 TICAD – Model African Union in Japan レポート
TICADとは、Tokyo International Conference on African Development(アフリカ開発会議)の略で、アフリカの開発をテーマとする国際会議です。1993年以来、日本政府が主導し、国連、国連開発計画(UNDP)、世界銀行及びアフリカ連合委員会(AUC)と共同で開催しています。 そのTICADに付随して行われた模擬アフリカ連合会議 – Model African Union in Japan に本校の生徒が、英語、フランス語を駆使してチャレンジしました。

2025年8月20日~22日に横浜で開催された第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)では、TICAD9横浜宣言として、ICAD9のテーマ「革新的な課題解決の共創、アフリカと共に」の下で、横断的事項として官民連携、若者・女性のエンパワーメント、地域統合・連結性にフォーカスすることが採択されました。

本校はユネスコスクールとして、さらに文科省の事業である国内外の機関と連携して、グローバル教育を進めるWWL(ワールドワイドラーニング)コンソーシアム構築支援事業の拠点校でもあります。その成果の一環として、この第9回アフリカ開発会議TICAD9で開催された、模擬アフリカ連合会議に、本校から高1のS.K.さんがチャレンジ。そのレポートを紹介します。
私は8月19日・20日、パシフィコ横浜で開催された Model African Union in Japan(MAU)に、セネガル大使団長として参加しました。これはTICAD9のユースセッションの一環であり、日本人学生とアフリカからの留学生が一堂に会し、アフリカの未来について本気で議論する場でした。1日目はテーマごとの討論、2日目は代表別討論と文化交流イベントが行われ、私は15か国の代表の一人としてスピーチを務めることもできました。 参加のきっかけは、フランス語学習と模擬国連です。フランス語を学ぶ中で、アフリカにはフランス語を公用語とする国が多いことを知り、興味を持つようになりました。さらに模擬国連を経験していたことから、より具体的な社会課題に向き合いたいという思いが高まり、MAUに挑戦する決意を固めました。4月の書類選考を経てから8月の本番まで、担当国セネガルについて徹底的に調べ、準備を重ねました。セネガル大使団の一員であるブルキナファソ出身の学生と協力し、ポジションペーパーやスピーチを練り上げる中で、机上の知識を超えたリアルな学びを得ることができました。
MAUを通じて実感したのは、アフリカと日本が地理的に遠く離れていても、人々の心は確かにつながっているということです。議論の中では、アフリカの課題を自分のことのように感じられました。現地から来た留学生たちが「自分事」として語る姿に触れ、私自身も「私たちに何ができるのか」を真剣に考えるようになりました。文化交流の場では、音楽やダンスを通じて互いの文化を知り、リスペクトし合うことの大切さを心から実感しました。 今回の経験から得た最大の学びは、課題解決において「相手を理解しようとする心」が何よりも重要だということです。その姿勢があれば、コミュニケーションはより円滑になり、信頼も生まれます。そして私は改めて、英語やフランス語といった言語を学ぶことは、単なる知識の習得ではなく、人々の思いをつなぎ、世界をより良くする力になるのだと強く確信しました。 これからも言語の習得に励み、将来は世界中の人々の気持ちをつなぐ架け橋となれるよう歩み続けたいと思います。

