グローバル
9/13_英語力アップを目指す小学生と保護者のための特別講座_参加申込受付中！
「帰国小学生英語保持講座」での言語学博士 服部 孝彦 教授による特別講座 on 9/13_11:50 – 12:40
親子・友人と共に学び、楽しむ英語ゲーム 子供の英語力を伸ばすために
大妻中野中学校・高等学校では、今年で２０年目を迎える「帰国小学生英語保持講座」を毎週土曜日に、無料で実施しています。 この講座では、本校のアメリカ人専任教諭が、本校の英語教育の取り組みの知見を生かし、小学生の英語力の保持・向上を目的に、英語アクティビティやリーディングやディスカッション、英語プレゼンテーションなどを行っています。
この講座の中で、本校教育顧問、言語学博士・大妻女子大学名誉教授、東京大学大学院講師の服部孝彦先生 による特別授業を行います。 服部先生は、海外子女教育振興財団の英語保持教室でも長年、ご活躍されており、帰国生の英語保持、伸長のための英語指導の第一人者でいらっしゃいます。 今回、以下の通り、この特別講座を実施します。 この講座受講生とその保護者とともに受講生でない方も参加できます。 参加希望の方は、本校グローバル・センターに保護者・お子さんのお名前、現在の在籍小学校、学年、メールアドレスを記し、お申込み下さい。 この授業は対面授業ですが、オンライン（ZOOM）参加も可能です。
授業実施日時： 2025年9月13日（土）, 11:50－12:40 場所：大妻中野中学校・高等学校 英語室
締切：９月１０日 １８：００ (早めの申込をどうぞ)
詳細な案内をどうぞ！ 2025_帰国小学生英語保持講座_服部先生特別授業_250913
Term 2 – English Class Poster 1
― 講師の服部先生による講座紹介 ―
帰国生における第二言語喪失の現象の中で、最も顕著に観察されるのは「語彙の忘却」です。語彙の喪失は、言語運用における基盤的な力の衰退を意味するため、その防止は極めて重要な課題です。 この授業では、語彙力の維持と強化を目指し、実践的かつ効果的な方法を学ぶ機会を提供いたします。第二言語喪失研究の知見によれば、語彙忘却は一般に受容能力（読む・聞く）よりも産出能力（話す・書く）の側面に先行して生じることが明らかになっています。したがって、帰国生が比較的保持している受容語彙を積極的に産出語彙へと結びつける橋渡しの訓練が不可欠となります。
この授業では、その具体的な方法の一つとして、英語圏のESL（English as a Second Language）教育現場で広く活用されている 「タブー（Taboo）」という英語ゲーム を紹介いたします。このゲームは、ある単語を説明する際に「禁止語（タブー・ワード）」を用いずに伝える必要があるため、発想の柔軟さや語彙の多面的な理解が求められます。表面的には単純に見えながらも、実際に挑戦してみると高度な語彙力と創造的思考を必要とする意外に難度の高い活動です。しかし、その難しさゆえに極めて楽しく、また自然に言語運用能力を高められることから、英語教育現場で長く親しまれてきました。遊びの中で学習を促す典型的な教育的ゲームの一つといえます。
本ゲームを通じて学習者は、既に保持している受容語彙を「どう表現するか」に悩み、工夫しながら試行錯誤を重ねることになります。この過程こそが、受容語彙を産出語彙へと転換させる貴重な実践であり、帰国生の語彙保持に大きな効果をもたらします。ぜひ親子で本講義にご参加いただき、英語ゲームを楽しみながら学びの意義を体感していただければ幸いです。
― 講師紹介 ― 大妻中野中学校・高等学校 教育顧問、 大妻女子大学名誉教授、東京大学大学院理学系研究科講師。
服部孝彦（はっとり・たかひこ）先生
初等・中等・高等教育を日米両国で受けた元帰国子女。言語学博士（Ph.D.）。早稲田大学講師、米国ケンタッキー州立ムレー大学（MSU）大学院客員教授、大妻女子大学大学院教授等を経て現職。公益財団法人海外子女教育振興財団外国語保持教室アドバイザー、国連英検統括監修官兼外国人面接官指導研修スーパーバイザー、JSAF-IELTSアカデミック・スーパーバイザー、元NHK英語教育番組講師。文部科学省SGHやWWL等の、国のグローバル化のためのリーデイング・プロジェクトの中心メンバーとして活躍している。著書に文部科学省検定中学および高校英語教科書他、著書220冊、学術誌発表論文167編、学会発表論文223編、教育誌執筆記事505編。今までの日本及び海外での英語教育、グローバル教育、帰国子女教育関係の講演回数は合計1,360回を超える。日本に本拠地を置く現在でも、海外での講義・講演、国際学会での研究発表を精力的にこなす。