妻中便り
文科省WWLプログラム – 模擬国連 大妻中野会議を開催!
11月9日、大妻中野中学校・高等学校で、生徒が企画から運営・進行まで全てを担う模擬国連を開催しました。今年のテーマは「ジェンダー平等」。初めて生徒のみで実施した会議となり、その重責の中で生徒たちは高い集中力と主体性を発揮しました。本校で積み重ねてきた模擬国連の伝統が、確実に下級生へと受け継がれている姿も見られました。
会議では、「ジェンダー平等とは何か」が核心となり、決議草案作成では定義の扱いや国ごとの差異が大きな議論のポイントとなりました。また、LGBTQ+への差別解消と宗教観の関係など、国際社会が直面する複雑な課題にも踏み込み、生徒たちは大使としての立場と個人の価値観の双方から深く思考を重ねました。
これまでの会議経験生徒からは、「今回の会議が最も達成感があった」との声が寄せられ、発言力や議論の理解が大きく成長した様子がうかがえました。一方で、国益に反する発言をしてしまう場面もあり、参加者全員が国際情勢やルールへの理解をさらに深める必要性も実感しました。
今回の模擬国連は、生徒が主体的に学び、互いに刺激し合う本校の学びの姿そのものです。12月の大妻×立命館宇治、3月の大妻4校合同模擬国連に向け、今回の経験が次なる飛躍につながることを期待しています。


H2生:
初めてのフロント、初めての議長でとても緊張しましたし、この模擬国連の進行を務め、進めていかなければならないという責任も感じていました。 模擬国連自体、大使として参加したのはたったの二回で、もはや大使のみんなの方が模擬国連に詳しい状態だったので、ミスを犯してしまうのではないか・全然違うよと思われてしまうのではないかと不安でした。 しかし、参考資料や模擬国連常連の友達や後輩の力を借りて無事、終わらせることができました。
会議中も大使やフロント、先生など多くの人に助けていただいて、至らない部分も咎めることなく、サポートをいただいて、感謝しかありません!
H2生:
今回、私はソマリア大使として会議に参加させていただきました。議題は「ジェンダー平等」でしたが、各国が抱える歴史的背景や価値観、特に宗教の違いによって立場が大きく変わるテーマであったため、最初のグルーピングの段階から非常に難しい会議でした。ソマリアもまた、宗教的価値観が国家の政策や社会構造に深く根付いている国であり、その立場をどのように議論の場で示すかがとても難しかったですが、その難しさこそが学びの大きな源になりました。学校で世界史として学んできた宗教的観点が、実際の議論にどのように影響するのかを体験的に理解することができ、自分の知識を実際に使うことのできる貴重な機会となりました。同時に、まだ知らないことが多いという気づきも得られ、もっと深く学びたいという意欲につながりました。
また、校内模擬国連という特別な場であったこともあり、普段の模擬国連とは違う緊張感や責任感を強く感じました。国を代表する立場として発言することの重みを実感し、ソマリア大使として自分の言葉が議論の流れに影響する瞬間もあり、自分の中で大きな経験となりました。
今回の模擬国連を通して、私は「普段の自分とは異なる一面を引き出してくれる場」であることを改めて実感しました。国際問題に向き合い、自分の考えを言葉にし、他国と交渉しながら平和な社会を目指す模擬国連という存在は、私にとって非常に刺激的で、成長を感じられるものでした。模擬国連がもっといろいろな人にこのような場であるということを知ってもらえたら嬉しいです。ありがとうございました。
