SDGsについて

大妻中野での取り組み

本校ではSDGsを知り、世界への関心や知識を深める授業や発表を行っています。
取り組みの事例をぜひご覧ください。

2020年度・高校1年生

 COVID-19の影響で長く休校措置がとられましたが、その間もさまざまな形で、オンライン授業や学年の活動が行われました。学年全体のガイダンスとして、5月に「SDGs導入ガイダンス」を行い、SDGsの成り立ちや取り組む心構え、これまでの国際目標とSDGsとの違いや地球市民の一人としての意識を持つことの大切さなどを、学年の生徒全員が考える機会を設けました。SDGsについては、昨年度の文化祭企画立案の際に知った人がほとんどだったので、まず、「知る」ことから始め、次に「自分ごとにする」段階へとステップアップしていきます。
 動画視聴後には、クラスごとに「今の自分たちに、具体的に何ができるか?」を考え、web上で各自の意見を募りました。さらにその意見を3分間のプレゼンテーションにまとめ登校再開後の授業で発表しているクラスや、休校期間中にマスク作りやエコクッキングなどに取り組んだクラスもありました。以下はあるクラスで、学んだことや考えたことをまとめて提出してもらった様子です。


2019年度・高校2年生(現高校3年生)

 高校1年次よりSDGsとそれに関連するトピックをテーマに据えた「ディスカッション」や「ポスターセッション」を行うことを通して、世界中のさまざまな現状を知り、どのようなことを課題ととらえ、自分はそれに対して何ができるのかを考え続けてきました。高校2年次では、それを“自分ごと”として具体的な行動に移すために、『自分たちでできる「小さな一歩」を探す』というテーマでGlobal Issue Studies IIの授業を展開し、2019年度のGlobal Arts Festivalでは6つのグループそれぞれの提案を発表しました。
 Global Arts Festivalでの展示を経て、2学期後半には各グループが扱った内容を全員で共有し、話し合いを重ね、現在日本が抱える課題や未来に向けての解決策などについてブレインストーミングをし、2019年12月に行われた「全国高校生フォーラム」に出場するためのポスターセッションテーマを選定していきました。
 設定したテーマ、フォーラム冊子への掲載内容、実際に使用したポスターをご覧ください。


フォーラム冊子掲載の各校発表内容 紹介文

タイトル:私たちの第一歩 ―移民と共生する日本へ―

日本には様々なバックグラウンドを持つ人々が暮らしている。特に「移民」と呼ばれる人々を知ることは共生社会を目指していく中で、社会の多様性を促すだろう。住みやすい社会を実現する第一歩として、私たちは彼らの声に耳を傾けた。その中で私たちは子どもへの対応について多くの解決すべき課題を見つけた。私たちはこれらの現状を踏まえ、実行すべきことを提案する。

ポスターセッションで使用した実際のポスター


2019年度・高校1年生(現高校2年生)

2019年度3学期には、昨年度に引き続き「学びの軸」ポスターセッションを行いました。GLCクラス(2クラス)の生徒たちが、自分たちが解決したい社会問題を決め、それを学びの軸とし、テーマについて知識を深め、それに対する対策を考えて、プレゼンテーションする企画です。社会問題を選ぶにあたってSDGsを参考にし、ポスターセッション当日は各グループ、4~5人がプレゼンテーション時間4分、質疑応答時間4分で発表を行いました。2年目となる今回は、アドクラス(5クラス)の全員が参加し、同級生の発表に耳を傾け、気になったことを質問し合いました。先生方や高校3年生の先輩方、保護者の方も聴講していただき、SDGsへの知識や関心を深めるきっかけとなりました。

<2年目>2019年度・高校1年生(現高校2年生)の様子↓



<1年目>2018年度・高校1年生(現高校3年生)の様子↓


2019度・高校1年生(現高校2年生)

 高校に入学してすぐにコース関係なく、全クラスでSDGsに関するワークショップを行いました。内容は、SDGsのカード「2030SDGs」を使って行うゲーム型のもので、各グループに配られたカードに書かれている問題を解決するためにどれだけの資源(お金)・環境・時間が必要になるのかを考え、グループで話し合って解決する、というものです。
 SDGsゲームの後、各クラス4~5人のグループで私たちが解決すべき課題を考えてオリジナルのカードを作るというワークショップも行いました。世界に一つだけのカードを作ってクラス内にてプレゼンテーションを行ったことでSDGsの知識や関心を深めるとともに、初めて同じクラスになった子と話すきっかけになったりするなどチームワークを深めていることにもつながりました。このSDGsゲーム・ワークショップを通して、知ったり考えたりしたことを日々の授業や生活、そして高校2年次に行なわれるGlobal Study Tour(修学旅行)へと繋げます。
※Glonal Study Tourは中止となりました。


2019年度・中学1年生(現中学2年生)

 5月のオリエンテーション旅行の前に、SDGsとは何かについて学び、「私たちのSDGs」というテーマで、各クラスで一人一人、今実際に取り組んでいることや、取り組んでみたいことについて話し合いってまとめました。オリエンテーション旅行では、「私たちのSDGs」をさらに自分たちの生活の中に落とし込むため、SDGs目標を軸としたクラス目標を話し合い、決定しました。SDGs目標は決して大きな“お題目”ではなく、私たちの日常の生活や生き方、考え方に根差していることを感じ、身近なところからSDGsを考えられるようになることを目指しました。
 中学2年次の環境学習などの行事だけでなく、学校生活や家庭での生活全体の中でSDGsを意識して過ごしていきます。


タイ・チェンマイスタディツアー(2015年度より5年間実施、2020年度は中止)

 タイ・チェンマイにある公立高校、サンパトーン・ウィタヤコムスクールとは2015年から交流を続けてきています。2019年度のチェンマイスタディツアーにおいても、SDGsについてお互いの国が抱えている課題を共有して身体表現をするというワークショップを、現地の演劇集団であるGabfai(ガッファイ)とチェンマイYMCAの協力を得て実施することができました。サンパトーン生は日本語コースの高校生、大妻中野生は少しタイ語を勉強した中高生なので、コミュニケーションで重要なのはお互いの第二言語としての「英語」とボディランゲージ。SDGsが国境を超えて世界共通のゴールであるということを実感することができました。