妻中便り

順天堂大学、大阪・清教学園中高、本校によるWWL協働プログラムを実施!

順天堂大学と大阪・清教学園中高とのWWL(ワールド・ワイド・ラーニング)連携プログラムを開催しました!

本校は、「持続的なよりよい社会の創造」というスクールミッションを土台に、「繋ぐ・行動する -“Beyond School”アプローチによる協働型の地球市民教育の構築」というテーマで、文部科学省から、WWL(ワールドワイドラーニング)コンソーシアム構築支援事業拠点校として採択され、取り組みを続けています。

6月7日には、本校WWL協働機関で、本校の高大連携提携大学の1つである順天堂大学から、国際教養学部准教授の白山芳久先生を講師として、 拠点校フロンティアプロジェクトチームと連携校の大阪・清教学園中高との連携プログラムを行いました。

この連携プログラムは、本校WWLのテーマである「グローバルWell Being」 について、特にグローバルな課題である医療格差問題を自分事にとらえ、どのような取り組みをしたらよいか、それぞれが考える機会を与え、生徒たち自身の新たな課題設定を促すことを目的に行いました。

順天堂大学准教授の白山先生は、前回の連携授業でもご紹介いただいたラオスなどの発展途上国での医療格差から導入。そして、グローバルな視点から、国ごとの格差、先進国内、日本国内での医療格差について、データを丁寧に検証しながら説明され、本校生徒とオンラインで結んだ大阪・清教学園の生徒達は「グローバル Well Being 」の達成のために求められていることへの探究に繋げることができました。

このプログラムについて参加された大阪・清教学園中高、グロ―バル教育部の中西雅子先生の振り返りです。

この度、大妻中野中学校・高等学校主催のWWLフロンティアプロジェクトに、本校生徒がオンラインで参加させていただく貴重な機会を得ましたこと、深く感謝申し上げます。私も教員として生徒と共に参加し、以下の気づきを得ました。
 オンライン環境下で異なる学校の生徒たちが連携し、双方向で意見を交わしながら学習を進めることについて、改めて、その教育効果の素晴らしさを感じました。地理的な制約を超えて多様な視点や考え方に触れる機会を創り出し今後の協同学習がさらなる発展を遂げる可能性を秘めています。
 また、順天堂大学の白山芳久先生のお話は、医療に関する問題を世界全体から日本、そして地域へと順序立てて考察する、生徒が探究するうえで参考となる展開でした。特に、普段何気なく耳にする人口の増減傾向とその要因、それが社会に及ぼす影響、さらには健康に関する様々な指標や統計の具体的な見方などについて、初学者にも大変わかりやすく丁寧な説明をしてくださいました。今回の講義は、今後の事例考察において重要な着眼点を与えてくださったと感じています。大変有意義な探究に向けた学びの機会となりました。
このプログラムに参加した本校大妻中野の高1生の振り返りです。
順天堂大学の白山先生の講義を通して、世界に存在する様々な格差、とくに紛争地域の子どもたちの健康や教育の状況を知り、日本との違いを実感しました。国際機関の支援の重要性や、グデーレス国連事務総長の言葉から格差是正の必要性を痛感しました。また、日本にも地域差による健康格差があることに気づきました。格差を縮めるためには背景を理解し、国や地域が協力することが重要であり、自分自身も主体的に関わっていく必要があると感じました。
この講義を通して多くの疑問が生まれ、特に難民支援の実態や受け入れ体制に関心を持ちました。ミャンマーをはじめとする紛争地域の難民が平和に暮らせる場を確保するため、各国の難民受け入れ状況を調べ、文化祭や募金活動など身近な支援にも取り組みたいと考えました。また、人口増加が戦争や格差拡大につながるという話を受け、途上国の人口問題やその背景にある貧困の悪循環についても調査したいです。さらに、日本における高齢者の医療格差や自治体ごとの制度の違いについても深く学び、理解を深めていきたいと思います。
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