妻中便り

心に届く「角度」を示せ(高校集会)

飛び抜けて目鼻立ちが整っている…わけでなく、群を抜いてスタイルが

よい…わけでもない。けれど、なぜかそこにいるだけで目が行ってしまう

人、周囲の目を惹きつける理由は何なのでしょう。

茶道、華道、剣道…大妻中野でたどることのできる「道」を私たちに教えて

くださる先生方のそばにいると、その理由が見えてきます。

常に背筋がピン!と伸びて、立ち居振る舞いがスッキリと美しいのです。

 

とりわけそれを感じるのは、「礼の道」。

小笠原流礼法の先生は、身体の芯に見えない糸が一本、スッと通って

いるかのように、真っ直ぐな立ち姿。指先まで気配りを感じる優雅な会釈で

すれ違う人が思わず姿勢を正してしまう毅然とした気配を発しておいでです。

 

高校集会に集まったのは、大妻中野で礼法の授業がスタートした年から

先生にご指導いただいている高校1年生と2年生。

中学の3年間、礼法の授業を受けてきた生徒たちに、改めて正しく美しい

「礼」の作法を壇上の先生が示してくださいました。

 

お辞儀とは、“自分が相手に敬意を表する”と同時に、“相手を通じて自分が

自分に敬意を表する”ことである、というのは陽明学者、安岡正篤の言葉です。

相手に対して真っ直ぐ伸びた背中で礼をすることで、自分のあり方を見つめ直す

動作でもある、ということでしょう。

春が来て、また年が明けて…彼女たちにももうすぐ、無我夢中で机にしがみつく

シーズンが訪れます。悩みや不安にとらわれている最中にも、一度姿勢を正して

自分を見直せる瞬間があれば…きっと落ち着いて難局を乗り切れるはず。

相手から見て気持ちよく、自分自身も志高く。

この集会を最後に、次代を担う後輩へとバトンを渡す生徒会メンバーも、挨拶の

あと、深々と美しい礼で重責を締めくくりました。

 

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