妻中便り

高校2年生 歴史文化研究旅行 その1

本日8:13新大阪行きの新幹線に乗って、
高校2年生は無事歴史文化研究旅行へ出発しました。
昨年度後半から様々な準備を重ねて、生徒たちがずっと待ちわびていた旅行です。
この初日に関してはあいにく天候には恵まれませんでしたが、
そんな影響は微塵も感じさせず、朝から生徒たちは元気一杯でした。
 
 
新幹線での約2時間の移動はあっという間に終わり、
いよいよ古都を舞台にした今回の旅行の本編が始まりましたが、
ちょうど台風6号を迎え撃つかのように京都に到着した高校2年生たちを断続的な降雨が襲います。
結局この日は終始気まぐれな天候による降雨に悩まされた一日でした。
 
まずは法隆寺に到着。夢殿、中宮寺、五重塔、大宝蔵院、といったポイントをクラスごとに回ります。
その間も雨が降ったり止んだり、また降り出したり。
歩く距離の長さ、早起きの疲れも相まって、徐々に生徒たちの表情にも疲労の色が見えてきました。
 
 
 
 
寒い、疲れた、早く宿に行きたい、シャワー浴びたい、
こんな声もちらほら聞こえてきて、この後の行程はどうなってしまうんだろうと心配にもなりましたが、
なんだかんだと言いながらも逆境すらポジティブに楽しんでしまう雰囲気がこの学年にはあります。
雨が降っても疲れても、自分たちなりにその時々を楽しむための工夫が随所で見られました。
 
 
法隆寺の後は再びバスに乗車し、軽食をとって束の間の休息。
それから一行は薬師寺に向かいました。
 
 
ここで生徒たちはお坊さんの法話を拝聴しました。
バスガイドさんから「面白い」とは聞いていましたが、
まさかここまで笑いあり涙あり教訓ありの大エンターテイメントだとは誰が想像したことでしょう。
軽妙な語り口から繰り出される芸人顔負けのユーモアの数々、
そして親に対する感謝の気持ちについて説かれると思わず泣き出してしまう生徒すらいました。
笑って泣いてみんなで大きな声で唱和して、
最終的にはこの古き都に満ち満ちた歴史の重さに思いを馳せることさえできました。
 
 
仏様に対する最低限のリスペクトとしての「挨拶」、即ち静かに手を合わせて祈ること。
「お陰様」の気持ちを持って、裏方として自分たちを支えてくれている人たち、
とりわけまずは自分の親に感謝の気持ちを持つこと。
そしてそこにある歴史の重さを軽んじないこと。
何度もなんども爆笑した後で、きっとこれらのメッセージだけは心にしっかり刻まれたことでしょう。
 
雨に祟られて歴史文化研究どころではない雰囲気のスタートになるかと思いきや、
最終的にはしっかりと古都に刻み込まれた時間の流れの重さについて考えることができたこの初日。
これから四日間の行程で、生徒たちはいったい何を思い、何を得るのでしょうか。
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