大妻中野からのお知らせ

帰国生保護者懇談会を開催しました

12月13日(土)の午後、2015年度の帰国生保護者懇談会を本校・cosmos agoraにて開催しました。 (2015年度に入学する帰国生の保護者懇談会を入学前の3月7日(土)の午後に行います。本校の帰国生入試に合格し、入学を予定する生徒の保護者が対象です。こちらの懇談会への参加、質問は、toiawase@otsumanakano.ac.jp へお願いします。)

 

本校では毎年、海外帰国生の保護者懇談会を開催しています。これまでは、小木曽道子先生(海外子女教育振興財団・英語保持教室・アドバイザー・海外渡航前配偶者講座講師)と鈴木麻子様(元本校父母後援会会長・現ニューヨーク在住)を講師としてお招きするなど、帰国生を育てた母親としての実践的なアドバイスを交換し合うなどの主として保護者向けの会を行ってきました。

 

今回は、本校の帰国生OG4名と本校英語教育・帰国生教育アドバイザーの服部 孝彦先生(大妻女子大学・同大学院教授、早稲田大学講師、言語学博士)を迎えて、保護者だけでなく、本校に在籍している帰国生の生徒も一緒に参加した懇談会にupgradeさせました。服部先生からは、帰国生の特に英語力の保持・伸長と本質的な学力(コンピタンシー)を身に着けるプロセスを学術的な研究を踏まえてお話してもらいました。また、本校の帰国生卒業生からは、自分の本校での学習・生活体験を振り返り、特に帰国生としての特性をどのように大学受験に活かしていったかを率直に語ってもらい、そのお話を服部先生の専門的な知見に基づいた視点からまとめていただくセッションになりました。

 

参加した本校卒業生(帰国生OG)は、早稲田大学・法学部3年の太田 美紗子さん、上智大学・外国語学部英語学科3年の清水 麻里さん(現在本校チューター)、そして慶應義塾大学・総合政策学部3年の鈴木 郁実さん、早稲田大学・文化構想学部1年の鈴木野々子さんの4名。 

 

この4名はそれぞれ、イギリス・スコットランド現地校、アメリカ・ケンタッキー現地校、アメリカ・テキサス現地校、タイ・バンコク・インターナショナルスクールの出身。本校に入学後、本校で学びながら、自分の進路を自分で切り開いていきました。大学受験では特に塾や予備校に頼ることなく、自分が行きたい大学へ行くためには、「自分にはどのような能力が備わっており、どのような力が足りないのか」を自分でしっかりと理解し、本校の先生をうまくサポーターとしながら、勉強した経験や気持ちについて話してくれました。

 

服部先生のkeynote speechはすべて英語で行われました。できる限り英語(アカデミックな英語)の環境を作ることの重要性についてのお話です。英語の重要性を日本語で語る人は多いのですが、英語で英語の重要性を語ることが実はなかなか行われていません。この懇談会自体が英語と日本語の両方の言語で進行していきました。このことはとても重要な意味を持ちます。

 

場面に準拠した会話中心の英語力から、抽象的な内容を理解し、表現するアカデミックな英語力へと進歩させていくことが、英語力を活かした大学進学や将来のキャリア形成にとって重要であることを英語でわかりやすく説明。本校の帰国生卒業生の4名は、まさにこの服部先生のお話を裏付けるように、それぞれが小学生時代に海外で身に着けた英語力を、本校に入学後の学習と努力によって、アカデミックなものにして自分の進路を切り開くための能力に進化させたと言えるでしょう。

 

パネリストとして参加した帰国卒業生の声を紹介します。

 

今回は保護者の方だけでなく、生徒の皆さんにも参加して頂いたことが大きな進歩だと思います。懇談会後に中学一年生の帰国生生徒さんが何人も私に成績や勉強方法について聞きに来てくれて、彼女たちの積極性に驚くと共に、私にも何か伝えられることがあると知ってとても嬉しく思いました。私自身はこれから就職活動が始まりますが、またこうして母校に帰り、次は自分の仕事について堂々と講演できるように頑張りたいと思います。

早稲田大学・法学部 太田 美紗子

 

帰国生の懇談会、昨年より効果的で成果があったと思います。私たち帰国生卒業生の一人一人違ったタイプの勉強法や経験が聞けて、良かったのではないかと思います。また、懇談会の後の個人的な質問や相談の時間に関してですが、意外と多かったので、私の経験が生かせて嬉しかったです。また次回もぜひ参加して、後輩の帰国生の役に立ちたいと思います。よろしくお願い致します。

上智大学・外国語学部 清水 麻里

 

今回の懇談会では帰国生の意識の高さを実感しました。現在私は就活中ですが、説明会等に行っても多くの人の前で手を挙げる勇気のある人があまりいません。恥ずかしがらずに大勢の前で発言できるところはさすがだと思いました。こうした大勢が参加する会等で質問を持って臨むことは非常に重要なので、そこにも感心しました。また、こういった講演会に中学生の時点で参加する意識の高さを感じました。ただ、中学生の時点ではまだ力まずに今しかできないことを楽しんでほしいです。 服部先生がおっしゃっていたように英語はやはり使用しないと忘れてしまいます。その代わり、勉強すればのびる一方なので生徒の皆さんは自信を 持って今後もどんどん成長していって欲しいです。

慶應義塾大学・総合政策学部 鈴木 郁美

 

この懇談会で、服部先生の講義を聴いて、私自身が海外から帰国した際に感じた英語の忘却が、私だけの感覚ではなく、帰国子女全体が感じることであるということを知ることが出来ました。また、readingを通してvocabularyやgrammarを獲得する努力を怠らないことで、英語の忘却を自ら積極的に防止することが大切だと感じました。そして、特に今回、質疑応答の際、大妻中野の帰国生の生徒たちが活発に、そして積極的に発言しているのを見て、この長所をどんどん伸ばしていって欲しいと思いました。 また、ぜひ参加したいと思っています。

早稲田大学・文化構想学部 鈴木 野々子

 

本校が海外帰国生教育に本格的に取り組んで14年。こうした帰国生卒業生がさまざまな大学、キャリアで活躍を始めています。後に続く本校帰国生のロールモデルであり、大きな刺激になってくれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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