妻中便り

高2歴史研究旅行見聞録⑧

観光地・京都では着物を着て名勝をめぐる人がどんどん増えてきているそうです。
日本文化を体験してもらいたい、という気持ちや京都の景観をより効果的に見せたい、
という狙いもあるのだとか。
行き交う色鮮やかな着物を見て、「可愛い!」「着てみたい!」と素直な憧れを
口にする妻中生たち。
当然、きらびやかな着物に身を包み、綺麗な白塗り日本髪の舞妓さんは羨望の的です。

自主研修1日目の夜、スペシャルイベントとして舞妓さんをお迎えしました。
なんと、高校2年生たちと同世代、18歳だそうです!
宮崎県のご出身だというのに、流暢な京言葉。
優美な舞姿からも、積み上げてきた努力の量と質が伝わってきます。

「同い年の友達から、最後の文化祭や、とか、最後の体育祭や、とか話を聞くと、
羨ましいな、とか、普通の高校生やったら…とか考えますけど、自分で選んだこと
やから、自分にしか出来ひんことをさせてもろてるんや、と、そこはポジティブに、
そう考えてます。」
好きな芸能人の話題やヘアケアの話など、10代の女の子らしいQ&Aで打ち解けた
感じになった空気が、このセリフでスッと変わりました。
タラ、レバ、を言い出せば、どんな人生だって、キリがないのかもしれません。

自分で選ぶこと。
覚悟を決めて進むこと。
同じ世代が発するからこそ、その難しさ、すごみは強く深く、高校2年生の心に
突き刺さったことでしょう。
翌日は最後の京都滞在。
行き過ぎる舞妓さんを見る目は、間違いなく、昨日とは違うはずです。

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