妻中便り

St. Andrew’s Seminar 2015 – Day 6: An Aboriginal Art class

Yesterday students had an Aboriginal Art class by Mr. Norman Miller, an Aboriginal Australian.  At first we listened to Aboriginal music and our national anthem, Kimi-ga-yo, as to show some respect for Aboriginal culture and our country.  Then we listened to some Aboriginal stories and practiced drawing by using Aboriginal Art style.  It was fun experience, and students felt what is "Aboriginal" not by the word but by their hearts.

 

今日は朝から雨が降り続いています。

ここCairnsは熱帯の地方ということもあり、天候が非常に変わりやすく、

今日のように朝から雨が降り続いている日であっても、

厚い雲がずっと空を覆っているということはあまりありません。

雲の流れが速く、青空もちらちらと覗かせながら、

強くなったり弱くなったりしながら雨が降り続く感じです。

とりわけSACCが位置するここRedlynch Valleyは山間部にあるため、

天候の変化はさらに急激です。

なので、今日は今まで雨が降り続いていたとしても、

一時間後には噓のような快晴が広がっている、ということもあり得ます。

そして天気予報も毎日コロコロ変わります。

 

 

しかしだからこそ、しばしば虹が見られるわけです。

 

今日の生徒たちは午前中はバディとともに通常授業。

午後には一部生徒は書道の授業に参加しますが、

基本的にはjust another dayです。

 

明日・明後日は週末。週末といえばfamilyと行うweekend activitiesです。

すでに各家庭で海へ山へと様々な計画が立てられていることでしょう。

今日に限っては、生徒たちの頭の半分以上はそのことで一杯ではないでしょうか。

 

 

昨日の午後は予定通り、校庭の一角に集合し、Norman Miller先生によるAboriginal Artの授業を受けました。

集合場所になっていたのは校庭の端にある森の中、アボリジニの集会所を模したmodel placeでした。

アボリジニにとって生活上も精神的にも重要で象徴的な存在である炎、

school policyの都合上実際に火を起こすことこそできませんが、

その代わりに焚き火を表すpaintingが為され、それを中心に座席代わりの丸太で囲まれた場所です。

生徒たちはそこに腰掛け、Miller先生の授業が始まりました。

 

 

まずは導入としてAboriginal musicianの音楽を流し、

次にMiller先生は我々の国へのリスペクトを表するべく「君が代」を流してくださいました。

その後、Aborigineについての簡単な紹介やこの授業場所の紹介をした後、

本題のAboriginal Artの実践が始まりました。

 

Aboriginal Artとは言い換えればnatural artとも言えます。

Aboriginal cultureは全ていわゆる文明的なものとは対極にあり、

自然との繋がりの中で完結する世界の物語、dream time storyの探求であるところの"dreaming"という行為の一環です。

自然を用いて自然を表現する。

今回、そのために用意されたのは絵の具と綿棒のみ。

絵の具を手や小枝や木の葉に付けて筆代わりとします。

綿棒は便宜上の手の代わりであり、本来であれば我が身と自然物のみで作成します。

方法は簡単、木々や太陽、海など、自然をモチーフとして点や線を描き、

それで自然の営みを表現します。

生徒一人一人に無地のフォトフレームが配布され、

それに各自がAboriginal Artを描きます。

手法がシンプルなだけに、より一層試されるのはcreativity。

それが現代におけるAboriginal Artの特徴であるようです。

 

 

ただその種のcreativityに関しては、生徒たちは意外なほどに秀でています。

どうしてそんなものを思いつくの?とこちらが思うような模様のデザインを、

本当に純粋に感覚的に描き出していました。

 

Mr. Millerは、この場所が好き、ここで授業をするのが好き、と仰っていましたが、

このAboriginal Artの授業は屋外のこの場所で受けることに意味があるように思えます。

Mr. Millerのアボリジニに関する説明は難解な単語も含んだもので、

予備知識の少ない生徒たちにとっては理解するのが難しいものだったことでしょうが、

ただ、あのまさに自然に囲まれた場所で、自然を用いて表現行為を行ったことにより、

彼女たちは「それが何なのか」を感覚的に掴めたことでしょう。

 

やはり実践は何より大事です。

 

一覧へ戻る